MTM mini4factory
 第41回ミニ四駆選手権全国大会 in 南横浜 ファイナル3位表彰台マシン

- 2007.12.17 公開 -

- テクニカルデータ -
2007年12月9日に神奈川で開催された第41回全国選手権 in 南横浜大会で3位に入賞したマシンです、ファイナル大会と言う事で愛媛ミカンにちなんで限定パーツのオレンジVSシャーシを使用して重量はボディも含めて74グラム (バッテリー無し)と成っています。
今回の支給モーターは寒さもあってか赤パナ、エネループで34キロ(Sチェッカー上)がやっと・・ちょいと回転数が足りないけどトルクはあるかなって感じでした。
タイヤは新作でレストンインナーで製作して、直径は34.9mmで仕上げました、フロントはバレルゴムタイヤをアウターに使用して接地幅2mm、リヤはバレルシリコンを使用して接地幅3mmで製作しています。
フロント幅は104.85mm、右前ローラー(画面左側)はSA12mmの下吊り仕様、取り付け高さは39回大会のマシンと同じですが支持をFRP2枚で剛性を上げています。
左前ローラー(画面右側)は830ベアリングローラーで今回は若干調節できるように組みました。
リヤは上下とも104.5mmの幅です。
モーターピンが今までの下部支持から一般的な位置まで上げています、これはFRPの貼り付け強度の見直しとピン支持部の寿命を考慮してこうなりました。
これによりLCは不安定になりましたが、後記のシャーシ剛性で対策しました。
現在主流の右前以外830仕様です、当方は過去に34回大会で試していましたが当時は軽量化優先の作りでした、今回は若干のセッティング変更が可能なようにモーターピンは上部2枚のFRPに打ち込み、下のFRPバンパーにはピンを差し込みビスで固定する構造になっています。

※ 大会決勝時のスラスト角は1.5度

独特の形の右前ローラー支持部は現在FRP層が9枚と過去最高の厚みになりました、シャーシ剛性とローラー支点の関係でこの位置がLC攻略に良いようです。
今回は一番エッジが強いと思われるダブルアルミの12mm側を使用してSAローラー化して使用しました。

※ 大会決勝時のスラスト角は4度

フロントからリヤにかけて直FRPを加工して井桁構造にしていますが、ごらんのようにシャーシサイド部分は半分の厚みにして剛性を落としています。
また良く見ると電池ホルダー前のシャーシサイドを肉抜きしているのが見えると思いますが、これにより捻り剛性はサイドレスVS並になっています。
またこのシャーシ穴は「クラフト穴」と呼ばれています(謎)
リヤは最近発売されたPRO用のFRPサブプレートを使用しています、直FRPより接着面積が取れ、弓FRPより加工箇所が少なくなります、FRP自体がテーパー形状なので強度も高くなっています。
今回リヤローラーにはアッパースラストを付けていません。

シャーシ下面からです、今回は強力で重いエネループバッテリーが使用可能と言う事で縦剛性に注意を払って肉抜きしました、当初もう少し肉抜きしていなかったのですが非常にLCが不安定だったのでサイドレスVS並みのネジレ剛性になるように削っていったところ、こういう形になりました。
駆動系は39回大会の青VSと同じ構造です、工作精度もそこそこですがまだまだ「究極」とは言えない出来です(^^;;
よく測り忘れる前後ローラーベースはローラーピンの中心軸で123.5mmでした、超大径タイヤ+アトミックモーターでは特にフロントローラーベースを詰めた方が速い・・と思います(企業秘密ぎみ・・(汗

 通称「全国」と呼ばれるミニ四駆選手権がこの第41回にしてファイナル大会となりました、まずは運営に携わったスタッフの皆様お疲れ様でした。
 この大会は1999年より年齢制限無しのどちらかというと大人向けの競技会として開催されていて当方も第8回の愛媛大会から参加させていただいてました、ちょうどタミヤ主催の公式レースが終焉を迎えた頃に始まり、ミニ四駆の愛好家たちが切磋琢磨し技術レベルを上げながら今日まで続いてきました、おかげで近年はタミヤからミニ四駆PROシリーズが発売され公式レースも再燃して来た事もあり、今大会によるミニ四駆の技術伝承という一つの役目を終えることも出来たのではないでしょうか。
 このファイナル大会は北海道から九州まで強豪と呼ばれる方々のエントリーがあり、本当に「超全国レベル」と言えるハイレベルなレース展開となりました、幸いにも当方が3位入賞という栄誉を頂きましたが、参加者の過半数が入賞の可能性があったと思います、今回で14回に及ぶ全国挑戦で優勝こそありませんでしたが、全国トップレーサーとの交流が出来た事で技術的はもとより生活レベルまで上げられたと思います。
 今後もまたいつか同じような大会が開催されることを願って日々精進していこうと思います。
上記のマシン技術は物理理論で証明されてない「たぶんそうだろう」という程度の物です、特にプロペラシャフト回りはノーマルで秒速7m(実測)以上出るように作れない内は加工の必要は無いと思います、これ以外にもセッティングの方法は多種多様・・幾らでもあると思いますので柔軟な考えでマシン製作を楽しみましょう。

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